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特集1

仙台市政だより 特集1

震災を乗り越え、ともに復興へ―震災復興ビジョンを策定しました

市では、「仙台市震災復興ビジョン」を策定し、東日本大震災からの復興の方向性をまとめました。

震災の経験を教訓として、新次元の防災・環境都市づくりを目指して、市民の皆さんとともに、力強く歩みを進めていきます。

写真:七郷地区によみがえった水田

▲七郷地区によみがえった水田。農業再生に向けた第一歩です(6月7日撮影)

写真:あすと長町に整備された仮設住宅

▲あすと長町に整備された仮設住宅では、被災された方の入居が始まっています

震災の経験をまちづくりに生かし、次の世代へ

市では、昭和53年の宮城県沖地震を教訓に防災対策を進めてきました。しかし、今回の震災ではこれまでの想定をはるかに超えた被害がもたらされ、エネルギー・燃料の供給等の課題も新たに認識されました。

一方、避難所などでは震災発生直後から町内会等の地域の方々が互いに支え合って活動し、多くの市民ボランティアも活躍するなど、至るところで市民力が発揮されています。

私たちは今、仙台の一日も早い回復に向けて懸命な努力を続けていますが、同時に未来を見据え、この震災の経験で得られた教訓と市民力を復興のまちづくりに生かしながら、次の世代へ伝えていく責務があります。

市は、被災された方々や関係者、有識者などと意見交換を重ね、今回、「新次元の防災・環境都市」を基本理念とした復興の方向性を、「仙台市震災復興ビジョン」にまとめました。今後、震災復興ビジョンを基に、より詳細な施策の方向性や実施事業を盛り込んだ「仙台市震災復興計画」の策定を進めていきます。

早期の復興に向け、計画期間は5年間

震災復興ビジョンでは、自然と対峙(たいじ)する形での「完全な防災」には限界があることを認め、自然と協調する知恵により都市を守る「減災」を基本に、全ての市民の命と暮らしを守るとともに、エネルギー利用なども見直し、防災と環境の側面から新しい都市を目指します。

平成23年度から27年度までの5年間を計画期間とし、スピード感を持って復興に取り組みます。

被災者の生活再建と被災地域の復興に向けて

東部地域の津波被害などにより、多くの方が住まいや仕事をはじめとした生活基盤を失いました。住環境の整備や雇用対策を進めるなど、被災された方の生活再建を第一に取り組みを進めます。

また、東部地域においては、住民の命を守ることを最優先にまちづくりを行います。防災施設の整備と土地利用の見直しによる総合的な防災対策を行い、より安全な西側地域への住居の集団移転も検討します。

宅地被害のあった丘陵地域では、二次災害防止のための応急対策を施し、宅地の復旧と再建に取り組みます。

さらに、地元中小企業に対して、資金支援を行うとともに、交流人口の拡大等を進め、地域経済の回復を図り、仙台市が東北全体の復興を牽引(けんいん)していきます。

震災復興ビジョンに掲げる復旧・復興の取り組み

被災者の生活再建と被災地の復興に向けた取り組み
被災者の生活再建と被災地の復興に向けた取り組みのイメージ図
新しい視点に基づく都市づくり
防災先進都市
・ライフラインの強化
・燃料備蓄等の見直し
省エネルギー・環境先進都市
・太陽光などの自然エネルギーの利用促進
・環境負荷の少ない公共交通網の整備
支え合いと協働のコミュニティー先進都市
・地域の絆を深め、共助の地域づくりを推進
東北を牽引(けんいん)する経済活力都市
・経済活性化と雇用の確保
【東部地域の土地利用(パターンの一つ)】
東部地域の土地利用のイメージ図

市民の皆さんとともに

震災復興ビジョンを基にした「仙台市震災復興計画」は、10月末までに策定する予定です。計画づくりに当たっては、有識者を交えた検討会議で、専門的知見からの意見をいただくとともに、市民の皆さんのご意見・ご提案を反映させるため、検討過程を分かりやすく公表し、意見交換会やフォーラム、パブリックコメントなどの機会を設けていきます。

◆ ◆ ◆

この度の震災で、私たちは、「絆」と「協働」の大切さをあらためて認識することになりました。今こそ、一人一人が持てる知恵と力を結集し、ともに手を携え、震災を乗り越えて、復旧から復興への道のりを歩んでいきましょう。

★「仙台市震災復興ビジョン」は市役所本庁舎1階市政情報センター、区役所案内窓口で配布するほか、市ホームページでご覧いただけます

この特集に関するお問い合わせは、震災復興本部震災復興室 電話214・8582

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